令和8年熊本地震による住宅ローンの減免について
以下、NAINAI9月号に掲載の記事です。
このたびの令和8年熊本地震により被災されたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。私の実家が被災し、取り壊さざる得ないことになりました。今回の地震により、住宅ローンの返済にお困りの方がいらっしゃると思います。この記事をご参考にされてください。
地震や豪雨などの自然災害によって自宅が被災した場合、住宅そのものに大きな損害が生じても、原則として住宅ローンの支払義務は残ります。住宅を修理したり、新たな住宅を購入したりするために新たな借入れが必要となれば、「被災した住宅のローン」と「再建のためのローン」という二重の負担が生じることがあります。
このような被災者の生活再建を支援する制度が、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」です。災害救助法の適用を受けた自然災害の影響により、住宅ローンなどの返済ができなくなった方や、近い将来返済できなくなることが確実と見込まれる方などが対象となります。破産や個人再生とは異なり、金融機関などの債権者との合意に基づいて債務を整理する制度です。
このガイドラインを利用すると、住宅ローンなどについて、その全部または一部の免除を受けられる場合があります。特に大きな特徴は、ガイドラインによる債務整理を行ったことが個人信用情報として登録されないことです。そのため、いわゆる「ブラックリスト」に登録されることを避けながら、生活再建を図ることができます。また、被災者生活再建支援金などに加え、一定の預貯金等を手元に残せる場合があります。
この手続は、まず最も多額のローンを借りている金融機関に対して、ガイドラインを利用したい旨を申し出ます。その後、弁護士などの「登録支援専門家」の支援を受けながら、財産や負債の状況を確認し、債務整理の内容を検討します。登録支援専門家による支援は原則として無料です。
住宅ローンが残っているため生活再建をあきらめる必要はありません。被災によって返済が難しくなった場合には、返済を続けることだけを考えるのではなく、まず借入先の金融機関などに相談し、このガイドラインを利用できるか確認することが重要です。
